■擦れる部分が意外と傷みやすい。でも、「お直しできる」という話。
紳士のスラックスのお直しで、「ポケット口の擦り切れ」というのがあります。
お直しをご依頼される方、意外と多いです。
このポケット口、物を出し入れするから傷みやすいというのもあります。ジャケットやカバンなどと擦れて、傷んでくるという事もあります。スラックスの生地そのものは傷みがなく、まだまだ履けるというお品物でも、ポケット口だけ傷みがあるという事、結構あります。
この場合、「仕方ないな」と諦めて、そのまま履き続けるか捨てるかのどちらか。諦めたり処分する前に、一度ご相談ください。
この傷み、直せる場合があるのです。「傷んだ部分だけつまんで、ミシンを入れる。」
ほら、意外と直した事がわからないと思いませんか?
これなら、恥ずかしい思いをしなくても大丈夫。お洋服のお直しって、こんな事も出来るんですね。
スーツの上着のひじ部分、ここも擦れて生地が薄くなって破けてくるって事あります。少しお直ししたのがわかりますが、「ミシン刺し」という方法があります。
左の写真がお直し前。
右の写真がお直し後です。
当て布をして、細かくミシンを入れる事で、穴を塞ぎ補強します。こういうお直し方法もありますので、一度ご相談くださいね。
「スラックスの股下の破れ」
このお直し、本当に多いです!生地と生地が擦れて薄くなって、しまいには破けてしまう。
これも先にご紹介した「ミシン刺し」という方法でお直しします。この股下部分は、基本的に目立たない・注目されない部分です。細かくミシンを入れても、若干お直しした事がわかっても、普通にスラックスを履いて生活する分には、何ら問題ありません。
股下以外の他の生地に傷みがなければ、お直ししたほうが良いですね。まだまだ、履けます。
ネクタイのお直しって、結構知られていないですね。ネクタイは、ベルトや机などと擦れて、先の部分がボロボロになってくる事、よくあります。
これ、直せるのですよ!!!
ネクタイの先が傷んでいる事に気づかないまま、使っている方もいらっしゃいます。直せるんですよってお伝えすると、大抵の方が「えーーっ!直せるんですか?」って言われます。
傷んでいるところをちょっとつまんで、お直ししていきます。
自分からはネクタイの先って目に入る事は、あまりないのですが、相手の方からは、目に入りやすいものです。傷みがひどくなる前に、ご相談ください。
そして、こちらのコートの袖口の傷み。先ほどのネクタイの傷みに似ていますね。
ここ、傷みやすい部分です。擦り切れてくるのですよね。これも、お直しできるのです、あまり知られていませんけど。
コートって、気に入ったものを長く着られる方多いですね。私も長く着たいほうです。気に入っているコートほど、袖口が傷みやすい。これも、傷んでいるところをちょっとつまんで、お直ししていきます。
左の写真がお直し前。
右の写真がお直し後。
お直しした事、結構わからないものです。
そろそろ本格的な冬が始まる前に、コートの袖口、チェックしてみませんか?
擦れる部分のお直しをお考えの方、まずはご相談ください。